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2017.11.09

人とものが集まる場所(1) 日本の布文化を繋いでいくために



2006年に東京・代官山に誕生したテキスタイルショップ・cocca。
ここでは、単に生地を販売するだけでなく、日本各地の優れた工場や職人たちと一緒にものづくりをしたり、デザイナーやアーティストとともに新しい生地を生み出したりと、テキスタイルをめぐるさまざまな取り組みを行っています。


伝統に学んで、新しいものを生み出す


いまから11年前、「日本のテキスタイルをもっと盛り上げたい」との思いとともにcoccaは誕生しました。
当時、北欧やヨーロッパの歴史あるテキスタイルブランドが流行していましたが、日本にはそういったブランドはほぼありませんでした。それに、「大柄をあしらった海外ブランドの布が、天井が低くスペースの狭い日本の生活様式に合うのだろうか?」という疑問もあったのです。「もっと日本のライフスタイルに合った、日本のテキスタイルがあるはずだ」と、私たちの挑戦が始まりました。



coccaとして生地を作っていくうちに、日本各地で受け継がれてきた織りや染めの魅力を改めて発見しました。新潟には亀田縞があるし、奄美には芭蕉布がある。日本各地に、他の国には真似できない文化があります。同時に、そんなものづくりの現場が徐々に失われてきている現状も目の当たりにしました。
「このままでは素晴らしい技術が途絶えてしまう」、そんな危機感から、彼らの技術を生かしたものづくりの方法を探り始めました。





確かに、廃れていくというのは、時代に合っていないからなのかもしれません。でも、何百年と続いて来た歴史や文化が途絶え、世の中のプロダクトがすべて同じようなものになってしまうのは悲しいことです。
「1軒ぐらい、伝統技術を使った商品が、当たり前に店頭に並んでいる空間があってもいいのではないか」、そんな思いで伝統を自分たちなりに解釈して、新しいものを生み出してきました。布のおもしろさや可能性を、もっと歴史に学んで探ってみたいからです。


何十年先も続くよう、ゆっくりと着実に


いま、若い世代が「MADE IN JAPAN」に魅力を感じ、日本のものづくりの価値が見直されてきています。ただ、それを一過性のブームでなくきちんと定着させるのは、私たちの仕事だと思っています。
coccaでは、全国の工場や職人に会いに行き、一緒にものづくりをしています。
現場を訪ね、技術を理解して、その人たちと一緒にできることを探る。そこまでに約1年はかかります。1回の付き合いでなく、何十年も一緒にやっていけるように。そのためには私たちがきちんと理解し、互いに信頼関係を築くことが何より大切です。もちろん、関係を続けるためには生地がきちんと売れ続けなければなりません。



通常、テキスタイル業界では、少しの汚れでもすべて工場の買い取りになります。でも、人の手を介してものづくりをする限り、それは必ず起こること。だから、私たちは責任を分配するし、その分のお金も払う。そして、それらを生かして別の形で売る方法を考えます。それが一緒にやっている責任だと思うのです。
加えて、coccaでは生産工場をすべて公開しています。素晴らしい仕事をしている人たちをどんどん表舞台に出したいし、色々な人がその工場を使って、共存していってほしいからです。



森香菜
cocca クリエイティブディレクター
1980年、鹿児島生まれ。
高校卒業後、渡仏。編集、出版などの仕事を経て、
モノづくりに直接関わりたいと、2006年のcocca立ち上げから携わり現在に至る。(鹿児島在住。一児の母。)


「工場」や「布」という存在にどれだけ恩返しできるか。世の中に何かを残していけるか。私たちは自分たちの目の届く範囲のことしかできません。それでも、半年でも1年でも工場や技術が続くように、日々試行錯誤を続けています。


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